今日は私が自分史活用に興味を持ったきっかけと、自分史制作によって体験した自己受容感についてお話します。
自分史作りの実体験
自分史は私の場合、歌集でした。歌集名は『タイムレター』と言います。過去から時間を越えて届いた手紙、という意味です。短歌は妊娠をきっかけに始めたもので、子育てや家族、仕事など人生のうたをぎゅっと閉じ込めました。23年分の短歌は3,000首以上になると思いますが、選を受け522首にまとめてあります。
短歌というのは、その瞬間に感じた思いやメッセージを込めた短い詩です。いのちの実感を伴うことからも俳句や詩より自分史に近いのではないかと思います。短歌は写真では分からない心の奥が綴られているので、校正のたびに涙で顔がぐちゃぐちゃになりました。1度目の校正はとても辛かったことばかりが思い出されました。けれども2度3度と校正を重ねていくうちに、少しずつ受け止め方に変化が見られるようになったのです。
客観的に自分を見る体験をすると
文字や言葉は、自分の過去を物語として客観的に伝えてくれます。そこには良いとか悪いとかの判断はなく、こんなに自分は頑張って来たんだ、愛されてたんだという気づきがあるばかりでした。過去の自分と対話することで、その頃の自分を抱きしめてあげたくなり、また過去の自分から応援されているような気持ちになりました。
自己肯定感の中にも段階がある
ではこの「頑張ったね」と自分を抱きしめてあげたくなる気持ち、これってなんでしょうか。人生キャリアや心理学について学ぶうちに、これは自己受容感(いいも悪いもなく自分を受け入れた状態)であることに気づきました。
自己肯定にはいくつかの要素と、段階があると言います。中でも一番深くまで到達したのが「何があっても自分は大切な存在」という自己受容(自己承認とも)のようです。家で例えるなら基礎や土台のようなものではないかなと思います。凹んだり傷ついたりするけれど、何があっても最悪には至らない。台風で屋根は飛ばされても、濁流に流されずとどまることができそうです。
自己受容という土台の上に、なりたい自分を築こう!
これまで、どんな自己啓発本も、ワークもピンと来なかった私ですが、土台がグラグラしていたからなんだと気づきました。この土台の上になら、なりたい自分を築いていけるのではないかなと思っています。そして、私と同じように自己否定から抜けられずにいる方にもこの体験して欲しいと思い、自分史活用アドバイザーになりました。
先日は亡くなったご主人の自分史と短歌をまとめた女性は出来上がった本を手に取り、「もういつ死んでも悔いはない、主人と生きた証を持ってこれから生きていける」と言ってくださいました。この先の人生を生きる心の土台作りができたのではと感じています。
まとめ
自分史作りを通して感じたこと、体験したことを綴りました。
自分を俯瞰して見ることで、自分を許し、認めてあげたくなる体験が心の土台を作ること
土台の上にこそ、なりたい自分が築けるのだということ
少しでもみなさんの生きるヒントに役立てたらと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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