自分史活用で「中年の危機」を乗り越える理由

コラム

今日は心理学の観点から、自分史が効果的である理由についてお話しします。

中年の危機とは?

「ミッドライフクライシス(中年の危機)」という言葉を聞いたことがありますか?これは、40代から50代にかけて多くの人が直面する自己探求の時期を指します。「私の人生、このままで良いのだろうか?」「この先どうやって生きていく?」という不安が高まる時期です。特に女性の場合、環境や身体面の変化によって体や心に不調をきたすことがあります。子育てがひと段落し、夫との二人暮らしが再び始まることで、これまで見えなかった問題が浮き彫りになったり、SNSの「隣の青い芝生」が目について不安を増幅させることもあります。

この「中年の危機」という言葉を生み出したのはアメリカの心理学者レビンソンですが、この時期は多くの人に訪れる最も重要な人生発達の過渡期であると指摘しています。課題をクリアすれば、価値ある人生を実現させることができる、つまり、思春期よりも大事な時期なのです。

ユングの視点

スイスの精神科医ユングはこの時期を「人生の正午」としました。「人生の正午より後は、午前中影だったところにも光が当たる」として、過去の経験を振り返り、統合していくことの重要性を説きました。「深い意味で『真の個性化』は40歳以降に始まる」と。自己再定義のチャンスと捉えれば、人生の後半をより深く生きられるようになります。

自分史の活用法

では、どのようにして自分史を活用すれば良いのでしょうか?以下の方法があります。

  1. 若い時代を振り返って再評価すること
  2. これまでの道で不満が残る部分を修正すること
  3. 新しい可能性を試してみること
  4. 本当の自分らしさの模索・葛藤を通して真の自己との折り合いをつけること

私の経験

私自身も自分史制作を通して、ずっと否定してきた自分を許せるようになりました。それは内省を促し、自己需要感を高める作業でした。その結果、少しずつですが、人生を修正していこうと考えるようになりました。

キャリアの面からも、自分史が近年注目を集めています。本を作るだけが自分史ではありません。アルバムを開いたり、年表を書き留めたりと、できるところから始めると良いでしょう。パソコンでも手書きでも良いですが、書いて、2度3度読み返すのがおすすめです。自分のことは自分が教えてくれます。大切な自分の人生を見つめ直し、人生後半の一歩を踏み出してみませんか。

まとめ

中年の危機は、人生の中で重要な自己探求の時期です。この時期を乗り越えるためには、自分史を活用して過去を振り返り、自己再定義を行うことが大切です。これにより、人生の後半をより豊かに、より意味深いものにすることができます。あなたも、自分史を通じて新たな一歩を踏み出してみませんか?


このブログ記事が皆さんの人生の一助となることを願っています。コメントやご意見があれば、ぜひお聞かせください。お読みいただきありがとうございました!

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